〜 売却の流れ 〜
住まいの売却は、一生で何度も経験することではありません。あらかじめ全体の流れを理解しておけば行動しやすくなるでしょう。
売りたい
売却する理由を確認する
ライフスタイルや家族構成、環境、経済状況の変化など、住まいを売却する理由は様々です。「子どもの成長にともない、広い家に引っ越したい」「定年を機にUターンしたい」など、まずは売却する理由を具体的に整理してみましょう。その上で、「住み替えの時期はいつにするか」「手元の資金はどの程度か」など、自分自身の希望や経済状況などを確認します。このように整理をすることで、新たな生活と住み替えの具体的なイメージを持つことができるでしょう。
01 売却価格の目安を立てる
売却すると決めたら、いくら程度で売れそうかの目安を立てます。まずは物件の周辺相場を知ることから始めてみましょう。
02 不動産会社を探す
住まいを売却するために、信頼できる不動産会社を見つけましょう。
03 物件価格の査定依頼
不動産会社に物件価格の査定を依頼します。売却する住まいの価格をプロの目でしっかり査定してもらいましょう。多くの意見を聞くために、複数社に査定を依頼してみるのもよいでしょう。
04 不動産会社に仲介依頼をする（媒介契約）
不動産会社と媒介契約を結びます。主な媒介契約の形態は3つありますが、自分の希望する売却方法などを踏まえて、どの契約を結ぶか決定しましょう。
05 不動産を売り出す
価格を決めて売りに出します。売り出し価格は自分の希望売却価格だけではなく、不動産会社と相談しながら、査定価格や周辺の売却事例、市場の動向を踏まえて慎重に決めましょう。
06 購入希望者と交渉
購入希望者が現れたら、売却条件について交渉します。
07 物件情報を開示
売買契約を結ぶ前に、物件に関する情報をできるだけ正確に購入希望者へ提供しましょう。
※契約締結後のトラブルを防止するためには、物件の不具合や欠陥などは誠実に購入希望者に伝えることが大切です。
08 売買契約を結ぶ
売買条件を合意したら、買い主と売買契約を結びます。
※一般的には物件価格の10～20％程度の手付金（契約金）を受け取ることになります。売買契約を結ぶに当たっては、しっかりと契約内容を確認しましょう
09 引き渡し
引き渡し手続きでは、売買代金を受領すると同時に、登記申請（抵当権抹消、所有権の移転等）を行います。
※細かな設備・備品等の取り扱いなどについても、買い主と現地立ち会いを行った上で十分に確認をしましょう。
買い替えなら購入が先か、売却が先か
買い換えにともなう売却の場合には、所有物件の売却時期と新たに取得する物件の購入時期をどのように調整するかが大切なポイントです。転勤や転校等の理由で住み替えの時期が決まっている場合などは購入時期を優先。予算に制限がある場合などは売却時期を優先することになるでしょう。
売却と購入を並行して検討する場合
売却と購入をある程度同時に検討する場合には、現在の住まいの買い主と新居の売り主と価格や引き渡し時期などについて、それぞれのバランスに配慮しながら交渉を進める必要があります。ただし、契約条件は相手方の意向にも左右されますので、難しい交渉となる場合もあるでしょう。
売却を先に検討する場合
現在の住まいの売却価格を先に固めた上で、新居の購入を進めていきます。予定する売却価格を踏まえて新居の購入を検討できるので、資金計画が立てやすくなります。ただし売却の契約を先に結ぶことになるので、購入の進捗状況に応じて現在の住まいの引き渡し時期を調整する必要があります。調整が難しい場合は、一時的に賃借で仮住まいを用意することも想定しなければいけません。
購入を先に検討する場合
住み替えの心配もなく、じっくり物件を選ぶことができます。ただし、現在の住まいの売却代金を新居の購入に充てる場合には、ある程度余裕のある資金計画を立てる必要があります。万が一、売却価格が想定よりも低かった場合に、現在の住まいのローンが残ることや、購入を断念せざるを得ないリスクもあります。
なお、買い換えには税制上の特例が適用される場合がありますので、資金計画を立てるに当たっては、どんな特例があるのか確認しておくと良いでしょう。
